I.Hのブログ

写真撮影 露出アンダーで撮るべき理由

f:id:ikuto0804:20190330123822j:plain


どうもI.Hのブログ管理人です。

写真の露出でアンダー目に撮るか、それともオーバー目に撮るか迷うことありますよね。

私は露出をシーンごとで使い分けますが、基本的には露出アンダーで撮影しています。

今回はなぜ露出アンダーで写真は撮るべきなのかを記していきたいと思います。

写真の確認

今回のサンプル写真は紀北町撮影した江ノ浦大橋(アルファ大橋)をサンプル写真として用います。きほく燈籠祭が始まる前にたまたま撮影していたものです(笑)

f:id:ikuto0804:20190330090305j:plain

露出アンダーで撮影した写真
【撮影データ】ISO感度100 f/20 SS15秒 焦点距離10mm(APC-C) ND400使用

f:id:ikuto0804:20190330092252p:plain

ヒストグラムと露出アンダーの写真

ヒストグラムを確認するとグラフが両端に寄っていることが確認できます。

ヒストグラム両端に山が出来ていることから明部と暗部の差が激しいことが分かります。一般的にこのようなヒストグラムは逆光写真でよく見られます。

両極端なヒストグラムではありますが山の幅は短く、そこまで高くありません。このような形であれば修復は可能です。

f:id:ikuto0804:20190330090451j:plain

露出オーバーで撮影した写真
露出アンダーのデータを加工して橋に露出を合わせたものです。

f:id:ikuto0804:20190330092530p:plain

ヒストグラム露出オーバーの写真

橋に露出を合わせたため橋やその周りの景色は適正露出となっています。

しかし、地上に露出を合わせて撮影したため空は過剰露光により白飛びしています。

ヒストグラムの右端に大きく山が出来ていることからも白飛びを確認することが出来ますね。

右端にできた山は高く、幅も広いため現像を行ったとしても空は白飛びしたままの可能性が濃厚です。

実際に現像してみる

露出アンダーの場合

f:id:ikuto0804:20190330093352j:plain

現像済みの露出アンダーで撮影した写真

f:id:ikuto0804:20190330094358p:plain

露出アンダーで撮影した写真

ヒストグラムを観察すると両極端には寄らず一つの大きな山のような形をしています。

このような形であれば白飛び、黒つぶれは少なく階調が豊かな写真であると言えるでしょう。

とはいえ、過度な露出アンダーは黒つぶれに繋がり、レタッチでの修復が難しくなりますので気をつけて下さい。

露出オーバーの場合

f:id:ikuto0804:20190330090344j:plain

現像済みの露出オーバーで撮影した写真

f:id:ikuto0804:20190330094523p:plain

露出オーバーで撮影した写真

ヒストグラムを観察すると右側の山が高くなっており、これはハイライト・白レベルが高いことを示しています。盛大に白飛びしていますね…

原因と結果を順番に並べると、

  1. 橋に露出を合わせて撮影
  2. 地上と空は明暗差が激しい
  3. 空は白飛び

となります。

白飛びは後での修復がかなり厳しいので、できる限り無いようにしておきたいですね。

失敗を無くすための対策

先ほどの例から現像でもどうしようの無いことがあることが分かったかと思います。

それでは写真撮影を行うにあたってどのような点に注意するべきなのでしょうか。

ヒストグラムを確認する

最近の一眼レフやミラーレス一眼にはヒストグラムを確認するための機能が備わっています。実例を紹介致しましょう。

f:id:ikuto0804:20190330104552j:plain

Sony α7IIの場合

f:id:ikuto0804:20190330104554j:plain

Canon eos kiss x7の場合

α7II、eos kiss x7のどちらも記録データを確認する画面からヒストグラムを確認することが出来ます。

カメラの機種によって階調性は異なりますがヒストグラム上で極端に大きな山が出来なければ白飛びや黒つぶれの心配は無いと思います。

RAW形式で保存する

通常撮影で保存形式の変更をしていなければ大体はJPEG形式で写真は保存されています。JPEG形式はコンピュータが処理を行い完成されたデータなのでユーザー自身の処理が削減されるので取り扱いやすいです。

しかし、写真の明るさや色味を変更する際には階調性が限られています。今回のように白飛びが起こった場合の修復は難しいです。

そこでオススメしたいのがRAW形式での画像保存です。

RAW形式とは?

デジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラ、コンパクトデジタルカメラ、一部のスマートフォンなどのデジタルカメラで記録可能な画像形式。

デジタルカメラでは一般的に「写真」としてJPEG画像を生成するが、RAW画像はJPEG画像を生成する元となる「生」の画像データである。


【引用】https://ja.wikipedia.org/wiki/RAW画像

RAW形式のファイルはJPEG形式のファイルを違いデータが未加工の状態です。

未加工であるが故にファイル自体は圧縮されておらずデータはかなり大きくなってしまいますが、その分露出設定やハイライト・シャドウの調整における加工の幅も広がります。

メーカーごとのRAW形式

キヤノン CR2、CRW
ニコン NEF、NRW
ソニー ARW、SR2、SRF
オリンパス ORF
パナソニック RW2
富士フィルム RAF
ペンタックス DNG、PEF
シグマ X3F

メーカーごとにRAWファイルの名前は違っているので自分の持っているカメラメーカーを確認してみてください。

RAWファイルのメリット・デメリット

加工の幅が広がる

未加工のデータなので圧縮されておらず、加工に対する耐性があります。写真が失敗したとしても修正出来る可能性が広がります。

データが大きい

JPEG形式の写真は大きくても1枚あたり7MB~10MB程ですが、RAW形式の画像となると1毎あたり20MBを超えてきます。

写真が多くなればなるほどJPEGデータに比べて容量が多く必要となりデータの管理が大変です。

とは言っても、一生に一度のイベントシーンでの撮影など大事なシーンでは保険としてRAW形式での保存をオススメします。

まとめ

ヒストグラムは写真撮影を行う際に重要な指標となります。また、ファイル形式を変更することも失敗写真を減らすための一つの手段です。

失敗写真を減らして快適なカメラライフを!

 

・今回使用したソフト

 

☆失敗写真でも諦めないで!まだ救えるかもしれません!!

ikuto0804.hatenablog.com